1.内払い方式・外払い方式
内払い、外払いという概念についても併せて理解が必要になります。
例えば、ポイント制による退職金制度を整備して、さらに確定拠出年金も利用することにした場合、確定拠出年金部分の取り扱いをどうするかについては選択肢があります。
確定拠出として社員に支給した掛け金を退職金の前払い部分とするのか、別に取り扱うのかということです。これが内払い、外払いの考え方の違いです。一般的には、確定拠出年金に加入する場合、社員に対して拠出した金額の合計は退職金の前払いという扱いにする企業の割合が高くなっています。
2.確定拠出年金
会社が確定拠出年金を取り入れることのメリットとしては、社員の退職時にまとめて資金を準備する負担が軽減されるということです。社員にとっては、前払い退職金として受け取ったものを自分の判断で運用して、退職金を自ら増やすことができるというメリットがあります。運用リスクを軽減したい社員は、元本保証の預金型を選択することも可能です。このように、退職金原資の確保と節税メリットを考え、外部拠出を検討することも大切です。
ただし、社員の定着率が低い企業にとってはデメリットのほうが大きくなりますので、それぞれの制度についてよく理解した上で加入の是非を判断していくことが肝要です。
退職金外部拠出の選択肢その1
退職金外部拠出の選択肢その2