Q.賞与のベースとする算定基礎額は、基本給でよいのでしょうか

賞与のベースとする算定基礎額は、基本給でよいのでしょうか

一般的には、基本給+役職手当を算定基礎額とする方式が広く採用されています。

1.算定基礎額

それ以外には、基本給だけとする方式、等級別に一律の算定基礎額を定める方式もありますが、基本給+役職手当とするのが、最も合理性が高く分かりやすい算定基礎額と言えます。 賞与の支給額を決める上で、人事評価が必要になります。人事評価の方法としては、「相対評価」と「絶対評価」に大きく分けられます。近年では絶対評価を導入する企業が増えていますが、必ずしも相対評価より優れているとは限りません。

2.相対評価

相対評価は部署内やチーム内で順位をつけて評価する方法です。相対評価による競争心はプラスのモチベーションになるかもしれませんが、場合によっては、その逆もあり得ます。他人の評価が下がれば自分の評価が上がるため、チーム内で足の引っ張り合いを招いてしまう可能性があります。これは相対評価によるデメリットの一つと言えます。 かつての日本企業や学校教育では、この相対評価が主流でした。ところが近年は相対評価のデメリットに注目が集まり、絶対評価へ移行するケースも増えてきています。

3.絶対評価

絶対評価は個人に合わせた基準を決めて評価する方法です。他の人と比べて順位をつけるのではなく、その人の評価基準に対する達成度で点数(ランク)が付けられます。絶対評価のメリットは、一人ひとりに合った基準で評価が下されるため、従業員が納得しやすい点です。しかし会社側からすると、個人に合わせた評価基準を作って運用するのは大変というデメリットがあります。 相対評価と絶対評価は、どちらが優れているというものではありません。組織の特性や従業員の個性によって使い分けたり、場合によっては上手く組み合わせることが重要です。そうすることで両方のメリットを活かせます。