1.月数方式
月数で格差を表現する方式は、多くの企業で採用されている最も一般的な格差のつけ方です。基準となる月数に、評価別の加算月数、減算月数を示す方法で、労使にとって分かりやすく表現できるという利点があります。
評価別月数の例
2.係数方式
基準となる月数分の賞与に対して比率を乗じて賞与金額を算出する方式です。 月数方式と同様に一般的な算出方法です。賞与の算定基礎額に連動して格差が変動するという点では、月数方式と係数方式は同一の考え方にもとづいています。どちらを採用するかは、これまで、どちらに近い考え方であったかによって決定することになります。
評価別月数の例
3.金額方式
金額方式とは、算定基礎額とは関係なく、評価別にいくら加算、減算するかを定める方式です。算定基礎額の多寡に関係なく加算、減算する金額が定められるため、算定基礎額に対する比率が変わることから、格差が大きい階層と格差が少ない階層が生じますので、この方式を採用する際には、等級別に加算減算する金額を調整する必要性についても検討することが求められます。
評価別金額差の例
4.ポイント方式
ポイント方式とは、会社が準備した賞与原資を、全社員の人事評価点数と等級別の格差係数で除し、1ポイントあたりの単価を算出して、各人の人事評価点数に応じて原資配分を行う方式です。
過去においてはこの方式を採用する企業が散見されましたが、近年ではこの方式を取りやめる企業も多くなっています。
その理由は、想定以上に賞与の格差が大きくなる、下位等級と上位等級での逆転現象が多く発生するなど格差のコントロールが難しいという点にあります。 (詳しくは次のQへ)