リーダーに求められる「行動面」を構成する能力要件
以下に4つの分類における能力要件を説明します。
1.個人特性
個人特性に関する能力要件は以下の通り、大きく3つあります。
- チャレンジ精神
チャレンジ精神とは、既存の仕事を行う中で、より高い新規の目標を自ら探求し、挑戦する意識のことです。未経験の分野においては、新しい目標や難しさを伴う目標であっても、自らの目標として前向きに受け止め、肯定的・意欲的に行動することをいいます。このチャレンジ精神があってこそ、新たな顧客やマーケットの広がりが生み出されることになります。 - 向上心
向上心とは、現状の立場や能力に留まらず、自らの更なるレベルアップを目指して学習し、研鑽していく姿勢と行動のことです。過去の蓄積だけでなく、新たな知識や情報などを吸収して、自己成長・実現に向け取り組むことが必要になります。 - 当事者意識
当事者意識とは、与えられた目標や役割を十分認識して、誠実にその職務を遂行し、責任を持って最後までやりぬく姿勢と行動を言います。目標達成のためには、リーダー自らが広範囲の問題に対して、自らの職責の範疇と捉え、主体的に行動することによって、部下やまわりからの信頼を獲得することができます。
2.対人特性
対人特性に関する能力要件は以下の通り、大きく3つあります。
- 協調性
協調性とは、組織人としてチームワークを保ち、不平や不満などの発生を未然に防ぎながら、仕事を円滑に進めていくことです。 リーダーは時にはプレイヤーとして、またはマネジャーとしての責任がありますが、バランスを保ちながら、他のメンバーと折り合い、組織内外の関係を良好にすることで、部門やチームに良い影響を与えることが必要になります。 - 適応力
適応力とは、刻々と変わる状況の変化や急激な環境変化に対して、適切に迅速に対応し、目標達成へ向けて行動することです。 この適応力がなければ、行動が後手にまわり、早期の対応が不可能となります。 - 感受性
感受性とは、周囲の状況変化を機敏に察知したり、他者の気持ちを敏感に感じ取り、きめ細かく対応することです。 これは、社内だけでなく顧客や取引先に対してもいかにきめ細かく対応できるかが求められます。
3.主導特性
主導特性に関する能力要件は以下の通り、大きく2つあります。
- 自走力
自走力とは、目標達成に向けて、他者に決断や遂行を依存するのではなく、自らの明確な信念や考えを持って自主的に行動する能力です。 この能力は企業の方針を明確にとらえ、自ら考え行動するということが求められます。 - アピール力
アピール力とは、自己の意図や存在を適切に伝えるため、言動により、周囲に効果的に表現する能力です。 周囲に対するよい影響を与えるためにも、リーダー自らが行動を示すことが重要です。
4.業務処理特性
対人特性に関する能力要件は以下の通り、大きく5つあります。
- 計画企画力
職務を計画的・能率的に推進するために、オリジナリティーを発揮したり、新しい方法や企画立案をする能力を計画企画力といいます。 目標を効率的に達成するための段取りや手順を具体的に立案し展開することによって業績や成果を得ることができます。 - 統制力
統制力とは、目標や目的達成のため、その進捗や問題点を適切にモニタリングする能力です。この能力を備えていることで、時系列的な基準に対して差異が生じたとき、望ましい状態へ引き戻すことが可能となります。 - 論理分析力
論理分析力は、一言でいうと、「整理する」能力です。物事を筋道立てて考え、複雑に絡み合っている事柄に対して整理することです。 例えば、ある問題や障害が発生したとしても、問題や障害を深く掘り下げ、その原因や本質をとらえ、問題や障害を乗り越えることができます。 - 判断力
判断力とは、状況や問題の全体と部分を把握した上で、次に起こり得る事柄や状況を適切に推測する能力をいいます。あらゆる状況の中で、常に仮説を立て、対応・検証することで判断力が向上します。 - 決断力
決断力を備えているということは、変化する状況下でも、速やかにリスクテーキングをして意思決定することができるということです。自らの決断をタイミングよく明確に示し、行動をすることが重要となります。