1.高業績企業に見られる企業特性
幹部・管理職や部下の意識や資質の違いは、特に会議において顕著に現れます。高業績企業で行なわれている会議は、結果としてビジネスコーチングの手法を用いているのです。また、そこではファシリテーターとしてのリーダーの存在が欠かせません。 以下、企業の業績を向上させるためのファシリテーションとビジネスコーチングを活用した会議の進め方について述べていきます。
2.ビジネスコーチングを活用した会議の具体的進め方
会議を効果的に運用し、業績に結びつく「あるべき姿」にするためには、以下の5点がポイントとなります。逆に、理想の姿になっていない場合は、これらを解決するためのコーチングスキルや運用手法が必要となります。
それでは、ビジネスコーチングの手法を使えば業績に結びつく会議が可能になるのはなぜでしょうか。
それは、下記の4点に集約されます。
- ビジネスコーチングでは、ミッションやビジョンを共有させるため、議論や意思決定のブレが小さい
- ビジネスコーチングでは、部下自身が目標設定と目標に向かうための行動計画を立てるので、議論すべきテーマがあらかじめ分かっている
- しかもその目標はミッションやビジョンと整合性が取れている
- 会議がポジティブ思考で進められるので、建設的な意見が出やすい
そして、時間軸や重要度によって会議を次のように分類すると、より具体的なイメージをもって会議に臨むことができます。
3.アクションミーティングでビジョン・方針の浸透度を確認する
このミーティングはパイロットチームが参加し、組織のミッションやビジョンの浸透度を確認することが目的です。パイロットチームとは役員や組織長といった幹部の集まりです。ミーティングテーマはビジネスコーチングによって明確化された行動計画の進捗状況確認と共有です。このミーティングでは行動結果がミッション・ビジョンと乖離していれば、コミットメントの見直しの判断といった議論がされることになります。所々にメンバーの意見が出しやすい状況作りや、ポジティブ思考にするなどのコーチング手法が織り交ぜられています。アクションミーティングはチームや組織がビジネス上の成果実現に向けて確実に行動を取ることを目的にした特殊なやり方で行うミーティングで、1~2週に1回、1回2時間以内で実施され、優先順位の高い順に次の一手が決定されていきます。役員会や部課長会議といったミーティングのイメージです。
4.タクティックミーティングで6ヶ月先までに解決すべき課題を決める
このミーティングもパイロットチームが参加し、3ヶ月から6ヶ月の範囲で、解決すべき問題の解決策や戦略(タクティック)を策定することが目的です。アクションミーティングが、各部門におけるコミットメントの進捗状況を週単位で確認するのに対し、タクティックミーティングは、より長いスパンとなります。したがって、月単位で戦略遂行にあたるプロジェクトチームのメンバーやリーダーを、このミーティングで決定します。
タクティックミーティングでは、次のような項目をメンバーに発表させて、メンバーをポジティブ思考にしながら議論していきます。
- このミーティング(タクティックミーティング)で得たいことは何か
- 最近楽しかったことは何か
- うまくいっていることは何か
- ○月○日までに何を達成したら大満足か(*測定可能なもの)
- それが達成されたらどんないいことがあるか
- そのために何をするか
- 誰と協力するか、誰にやってもらうか
- 達成する上での障害は何か、その解決策は何か
- 人に言えない問題は何か、その解決策は何か
- 大胆に組織を成功させる上での最重要テーマは何か
- そのテーマを達成するための優先順位(緊急度/重要度)は何か
- 優先順位上位6項目のリーダー選定
- コミットメントリストの作成
- 今すぐ自分を奮い立たせる一番のアクションは何か
5.オールメンバーミーティング
理解し、問題点の解決策を共有するために月1回程度行われます。自分の属する組織がどんな状況にあるのか、どんな問題を抱えているのか、どんな成功事例があるのかといった情報を共有することで組織の一体感を高めていきます。
6.ビジネスコーチングを活用した会議の進め方のポイント
ビジネスコーチングを会議に活用して、部下をやる気にさせ、業績を向上させるためにはいくつかのポイントがあります。企業の業績を向上させるには、業績管理の体制をどのように構築し、いかに有効に機能させるかということがカギを握ります。
そのためのポイントは、以下の8点に集約されます。
- 会議の目的を確認する
- 今達成できていることを考える
- 問題を「どのようにすればできるか」に置き換える
- 言えない問題を言ってみる
- 戦略的目標を設定する
- 目標達成のために誰が何をするかを考える
- コミットメント・リストを作成する
- どうすれば計画通りに進められるかを考える