特に、限られた人員で経営している中小企業にとっては、有能な人材を失った損失は極めて大きく、最も重要な資産の流出だといえます。 会社の核となるリーダーを育てるには、時間も手間もかかることが想定されます。しかし、将来を見据え、自社のリーダーを育てなければ、会社の将来的展望は描けなくなってしまいます。
企業における人材育成は、前述したように時間も手間もかかり一朝一夕とはいきません。だからこそ、下記に示すような基本原則に基づき人材育成を進めるべきであるといえます。
人材育成の基本原則
- 早期に当人の弱点に気づかせる
- 継続的に行動を変えることで習慣化する
- 人材育成は一日してならず
まず、人材育成に最も重要なのは、会社側が社員一人ひとりに対して、早期に自らの弱点に気づかせて、行動を支援することです。自分自身の改善すべき点に気づき、行動を変え、それを習慣づけることによって確実に弱点を克服することができます。 しかし、実際には日常業務に忙殺されるため、継続的に自身の行動を変えることは難しくなります。そこで、企業側にできることは、各自に行動改善計画を求め、定期的に自己点検する仕組みをつくり、面接などコミュニケーションにより上司と互いに確認することです。
参考:篠田泰和著「管理者養成マニュアル」