1.歴史のある企業
歴史のあるおおむね100人以上規模の企業においては、職務分担が明確になってきます。職務基準、役割基準を作成し、一般職においては期待する職務範囲や習熟度、管理職においては遂行すべき役割基準を明確にすることが望ましいといえます。
ここで抽出された職務基準、役割基準の中分類を人事考課表に盛り込むことにより、職務(役割)重視型の評価制度になります。 この職務基準、役割基準を示すことが、会社の社員に対する期待を明示することになります。
2.新興企業
新興企業でまだ人数が少ない中小企業においては、人に仕事がついて回るという傾向があります。また社員の入退社が多く、組織風土が安定しないという特性があります。
会社の歴史が浅く、社員の行動規範を明確にして徹底したい企業や、歴史があるがゆえに組織を活性化したい企業も同様です。
このような企業は、行動規範面にウェイトを置いた評価基準の設定が望ましいといえます。この場合は、情意(態度)評価やコンピテンシー(優秀者の行動規範)の活用が有効です。