1.年功主義
年功主義とは、年齢や勤続年数を重ねることに合わせて、処遇が良くなっていく制度設計のことを言います。
1960年から1975年頃のよくみられた制度で、高度成長時代において労働者を獲得するために活用されていました。 従業員が安心して長く働ける環境となる一方で、人件費が増加する傾向にあるため、一定の成長が求められる制度と言えます。
2.能力主義
能力主義とは、仕事に必要な知識や技術を基準とした評価を実施し、その結果をもとに処遇が決まる制度設計のことを言います。
1975年から1992年頃によくみられた制度で、社員の能力開発を行い、競争力をつけるために活用されていました。
等級制度が設計され、役職(ポスト)が不足していても功績に応じた処遇を得ることができる一方で、評価の公平性や透明性、納得性が課題となる制度です。
3.成果主義
成果主義とは、会社に貢献した業績向上や成果に基づいて処遇を決める制度設計のことを言います。
1992年から2012年頃にみられた制度で、バブル崩壊で業績が悪化した会社にも拘わらず、年功主義および能力主義により高給与水準の社員が多く滞在し続け、結果人件費負担が多くなったために、会社への貢献度を基準に処遇を決めることで人件費の適性化を図るために活用されました。
会社の貢献度に応じた処遇ができる一方で、短期的・利己的な働き方がみられやすくなる制度です。
4.職務主義
職務主義とは、役職や職務内容に応じて処遇を決める制度設計のことを言います。2012年から現代の特徴となる人事制度で、職務の内容と処遇を結びつけることで会社への貢献度を反映させる制度です。
職務と報酬を明確にすることで、優秀な人材の獲得を図ることができます。