Q.パーソナルコーチングを実施する際の「3つの基本的立場」について教えてください

パーソナルコーチングを実施する際の「3つの基本的立場」について教えてください

パーソナルコーチングを実施する際には、上司は部下に対して次の「基本的立場」を取らなければなりません。

3つの基本的立場とは、以下の「共感」「ニュートラル」「ペーシング」となります。

1.共感

コーチングは信頼関係を築いていることが前提となります。では信頼関係はどのように生まれるのでしょうか?上司が自分を認めている状態は信頼関係が生まれる条件の一つです。部下が発した言葉の一つ一つや、これまでの部下の行動などをまずは共感を持って受け止めることが重要です。そうすれば部下は安心感を持ち、上司に対して心を開くでしょう。

無視したり、部下の何倍も言い返したり、強い口調だったりするとそこには信頼関係は生まれず部下とのコミュニケーションの素地を作ることができません。

2.ニュートラル

上司と部下の信頼関係を一層深める概念としてニュートラルがあります。ニュートラルとはその時の自分の感情を抑えて、常に中立的な態度でコミュニケーションを図ることです。常に一定の態度であれば、部下は安心して様々な情報や意見を言うことができ、信頼関係が強まります。ニュートラルな姿勢を保つためには、以下を心がけることが効果的です。

  • 自分の感情を客観的に見る
  • 深呼吸する
  • コーチングの3つの基本姿勢を思い出す
コーチングの3つの基本姿勢
  1. 答えは部下にある
  2. 上司は部下の味方である
  3. 部下の自発的な行動を促す

3.ペーシング

上司と部下の信頼関係を一層深めるもう一つの概念としてペーシングがあります。ペーシングとは別名ミラーリングとも呼ばれ、部下の行動を真似たり発言を復唱したりすることです。これにより部下は上司のことを自分に近い存在と感じ安心感を抱きます。