Q.ビジネスコーチングが注目される背景について教えてください

ビジネスコーチングが注目される背景について教えてください

顧客や従業員の価値観が多様化してきた現在では、経営の意思決定に従業員の納得感が必要であり、従来の上意下達型、強制型の組織運営では業績向上に結びつきません。

また、それぞれの従業員に同じ結果を求めても、従業員の価値観や能力などが異なれば、当然異なるプロセスで結果を出すことになります。

企業経営の実態

企業経営の目的は利益を上げ存続し続けることですが、企業経営の実態を見てみると、高業績企業と業績低迷企業とでは管理者や部下の能力や意識、会議体などの仕組みに大きな違いがあることがわかります。

好業績企業と行政低迷企業にみる経営の実態

高業績企業業績低迷企業
管理者経営者の戦略や方針をよく理解している
部下への指示は具体的でフォローを怠らない
常に部下に対して関心を持ち関わっている
思考の枠を取り払い、さまざまな角度から考える
部下の自主性をうまく引き出し、自分の意見を
押し付けない
経営者の戦略や方針を十分に理解できていない
部下への指示は具体性に欠け、指示のしっぱなし
であったり、自分の考えを押し付けてしまう

部下に対して無関心
過去の経験や慣習に囚われ、思考の枠からはみ出せない
部下指示されなくても自ら考え行動に移している
上司を信頼し、コミュニケーションも取れている
自分に課せられた役割を理解し、目標達成のために
最善を尽くす
指示待ち人間が多い
上司とのコミュニケーションが取れていない
自分くらい目標未達成でも大丈夫と思っている
メンバーがいる
会議「何を」「誰が」「いつまでに」を明確にし、具体性を
持たせている・ポジティブな発言が多い

全員が意見をぶつけ、ディスカッションしている
会議には自分なりの考えを持って参加し、自分の意見を
積極的に発言する
抽象的な発言ばかりで、具体性に欠ける
ネガティブな発言が多い

一部の者だけが声を大にして議事をリードする
何の考えも持たずに会議に出席するメンバーが多い
部門
連携
他部門にも関心を持ち、学べることは学ぶ
自部門利益だけではなく、全体利益も考自部門利益
だけではなく、全体利益も考えている

自他それぞれの部門の役割が認識されている
他部門のことは無関心
自部門の利益だけしか考えていない
自部門の役割が理解できていない
業務
レベル
常にレベル向上を目指し、全員が積極的に取組む
クレームやミスは全員が共有化し、原因を究明して
再発防止に取組んでいる

困っているメンバーがいれば、解決の方法や、誰に
聞けば解決できるかをアドバイスしている
現状に満足し、業務レベル向上を図らない
クレームやミスを表に出さなかったり、原因を究明して
いないため、同じようなクレーム・ミスが発生する

困っているメンバーがいても見て見ぬふりをしている

高業績企業と業績低迷企業とでは明らかに違いがあり、これらの問題を解決できるのがビジネスコーチングをいう手法なのです。言い換えれば、高業績企業においては、結果としてビジネスコーチング的な取り組みがなされているということになります。